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ハーツクライとサンデーを比べてみると

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先週のハーツクライ産駒は5頭出走して〔3・1・0・1〕。勝った馬は9、4、6番人気でした。人気薄でも平気で勝ってしまいます。いったい何なのでしょうね、これは。

札幌芝1500mの未勝利戦を勝ったインダクティ(9番人気)は、4コーナー手前で最後方の位置取り。それが直線で大外に持ち出すと、1頭だけ違う脚いろで差し切ってしまいました。周知のとおりこのコースは逃げ馬天国で先に行った馬が圧倒的に有利。こういう勝ち方はあまり記憶にありません。

9月の中山・阪神開催が終了した時点で13勝。とうとうディープインパクト(11勝)を抜いて新種牡馬の勝ち星ランキングでトップに立ちました。もちろん、ディープインパクトも素晴らしく優秀な成績で、新種牡馬としては過去最高レベルです(同時期の勝率、連対率、複勝率を比較すると05年のアグネスタキオンよりも上)。しかし、ハーツクライはさらにその上を行きます。

過去の新種牡馬で、ハーツクライと比較対象となるのは、もはやその父サンデーサイレンスのみ。9月の中山・阪神開催が終了した時点の成績を比べてみます(サンデーの成績は94年のもの)。

★サンデーサイレンス〔15・6・6・9〕(全36走)
  勝 率 41.7%
  連対率 58.3%
  複勝率 75.1%

ハーツクライ〔13・8・3・12〕(全36走)
  勝 率 36.1%
  連対率 58.3%
  複勝率 66.7%

勝率と複勝率では負けているものの、連対率では並んでいます。サンデーサイレンスの初年度成績は空前絶後といっていいので、それに僅差で食い下がることがいかに凄いことかお分かりいただけると思います。サンデーサイレンスが種牡馬デビューしたころは、ライバルとなるサンデー系は存在しませんでした。当時よりもはるかに競争が激しい現在、これだけの成績を挙げているわけですから、能力は父とほとんど変わらないかそれ以上の可能性も考えられます。

サンデーサイレンス産駒がデビューした当時に感じたのは、ゴール前の迫力と強さです。まるで獰猛な肉食獣のように、前に馬がいるとダイナミックなフットワークで襲いかかって抜いてしまうので、これはケタが違うと舌を巻いたものです。ハーツクライ産駒を見ているとその姿がオーバーラップしますね。ゴール前の迫力がほかの馬とは違います。

「サンデーサイレンス×トニービン」ですから、東京や京都開催が苦手ということはないでしょう。ディープインパクトの子に比べて頭数が3分の2程度なので、この先、数の上では抜かれる可能性があるものの、アベレージでは優位を保つのではないでしょうか。





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