グリーンセンスセラさんの競馬日記

レーヌミノルのカラクリとは

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「G1を狙える馬」浜中俊騎手が絶賛のレーヌミノルの走りは「歴史的スプリンター」クラス!?小倉2歳S(G3)史上最大着差6馬身の圧勝劇の「裏」に隠されたカラクリとは━Business Journal ・ ギャンブルジャーナル/ 2016年9月5日 8時7分 http://biz-journal.jp/gj/2016/09/post_1213.html

その走りは、まさに衝撃の一言だった。

 4日に行なわれた小倉2歳S(G3)。昨年の勝ち馬シュウジがサマースプリントシリーズで大暴れするなど、今年もスピード自慢の2歳馬が集まった。だが、蓋を開けて見ればレーヌミノルのワンサイドの競馬。6馬身差はレース史上最大の着差である。

「強かったですね。スタートからゴールまで、お利口さんに走ってくれました。力があるのは分かっていましたし、力を信じて乗りました」

 これでこのレース4勝目と、抜群の相性を誇る浜中俊騎手も6馬身差の圧勝劇とあっては涼しい顔。1週前追い切りの際「普通に回ってくれば勝ちますよ」と自信満々に語っていたのは、伊達ではなかったということだ。

 最下位人気のビーカーリーが大きく立ち遅れたことを除けば、各馬まずまず揃ったスタート。押してハナに立ったのがナムラアイドルだが、スタート3ハロンは33.3秒。フェニックス賞を32.8秒のダッシュ力で逃げたカシノマストがハナを切らなかったのは意外だったが、今の小倉を考慮してもまずまずの速いペースとなった。

 1番人気に推されたレーヌミノルは、それを見るような形で2番手を追走。フェニックス賞を勝ったクインズサリナがそれに続き、カシノマストはさらに後方だった。

 そこからも1ハロン11.4秒連発と、3コーナーから下り坂になっている小倉のスプリント戦らしい、メリハリのないレース。だが、後続馬の脚が続々と止まる中、レーヌミノルだけが最後まで伸び続けた。

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 最後の直線入り口から先頭に立ち、そのまま押し切るまったく危な気のない横綱相撲。今年の小倉2歳Sは一頭だけ「別次元」の馬がいたようだった。

「距離はマイルまではもつと思いますし、G1も狙える馬」と浜中騎手は早くも暮れの阪神ジュベナイルF(G1)に照準を合わせている。確かに今回のレーヌミノルには、それだけのスケールを感じさせる走りだった。

 しかし、着差のつきやすい長距離戦ならまだしも、スプリント戦の重賞で6馬身差はそうそうお目に掛かれるものではない。

 ちなみに以前の記録は、後のフェブラリーS(G1)を勝つなど活躍したメイショウボーラーが2003年につけた5馬身差。また、後に翌年のスプリンターズSを勝ったアストンマーチャンでさえ、小倉2歳S(G3)は2馬身1/2の完勝だった。

 これだけを見ても、レーヌミノルがすでに歴代の名スプリンターと比類するほどの強さであることがうかがえる。

 だが、実はこのあまりに派手な圧勝劇には"カラクリ"があったようだ。

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「今年の小倉2歳Sは、出走馬15頭の半数を上回る9頭が『小倉滞在組』でした。札幌2歳Sを滞在組のトラストが勝ったように、滞在競馬は本来遠征がない分有利なんですが、この夏の小倉に限っては毎年猛暑日が続くせいで"夏バテ"が危惧されています。今年の夏も案の定、夏負けした馬が相次いでおり、関係者の方々も嘆いていましたよ」(競馬記者)

 実際、前走から小倉に滞在して小倉2歳Sを勝ったのは、10年前のアストンマーチャンが最後。今年の「小倉滞在組」の中には2番人気だったクインズサリナや4番人気のカシノマストら有力馬も多く含まれており、各馬に少なからず夏負けの兆候があったようだ。

 特にカシノマストには本来の行きっぷりが見られなかったし、クインズサリナに至っては馬体を14kgも増やして6着に惨敗している。

 したがって、今回の6馬身差の圧勝劇は、レーヌミノル自身の類まれなる能力も然ることながら、有力なライバル馬が本調子ではなかった可能性がある。今回の強烈なインパクトで次走の人気が確実な存在だが、あまり過剰に絶対視するのは早いのかもしれない。

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