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社台スタリオンの影で「渋すぎる」アロースタッドの新種牡馬ラインナップ。愛された「出遅れ王」に「三冠弟」、そして「菊花賞馬」も─ Gambling Journal ギャンブルジャーナル /2017年02月21日 15時00分00秒
http://biz-journal.jp/gj/2017/02/post_2646.html
現在、日本の競馬界でもっとも有力な種牡馬が集まるスタリオンは、間違いなく社台スタリオンステーションだろう。ディープインパクト、キングカメハメハ、ハーツクライ、ダイワメジャーといったリーディングサイアー上位がズラリ。それだけでなく、オルフェーヴルにルーラーシップ、ドゥラメンテにモーリスと、新種牡馬も錚々たる顔ぶれだ。さすがは「天下の社台」である。
当然、他のスタリオンのラインナップは社台と比較すると月とスッポンの状態ではあるのだが、だからといって何の希望もないわけではない。
北海道日高郡新ひだか町静内田原にある「アロースタッド」の今年の新種牡馬が15日に発表されたが、そのラインナップが一部ファンの間で注目されている。実に渋い面々だと。
繋養する前から注目されていたのが、2011年の三冠馬オルフェーヴルの全弟であるリヤンドファミユ。若駒Sを勝利するなどクラシック候補に名を連ねていたが、故障により思うような競走生活を送れず。インターネット上のオークションに出されて落札され、同馬を種牡馬にするための募金プロジェクトが発足。シンジケートが構築され、晴れて種牡馬となった。
全兄であるドリームジャーニーの種牡馬成績が振るわない面を考えると不安だが、ここから大きく羽ばたけるかに注目ではある。
一方、菊花賞を制したが、その後度重なるアクシデントによって好成績を収められなかったトーホウジャッカルもアロースタッドで種牡馬入り。先日種牡馬引退したスペシャルウィークの後継としての責務は決して軽いものではなく、菊花賞やその後の走りを見ても、順調にいっていれば大レースをもう1つ2つ勝利できたのではと思わせる逸材だ。
さらに、競馬ファンにとって馴染み深いペルーサもスタッドイン。ゼンノロブロイの後継という位置づけだが、ファンからすれば高い能力と「出遅れ」で人気を誇った馬でもある。ハイレベルだった2010年クラシックでは青葉賞を勝利し日本ダービーでも2番人気に推されたその能力と、種牡馬として評価される早熟性は大きな武器だ。長い現役時代の果てにたどり着いた新たな舞台で、またファンを驚かせてくれるかどうか。
他にもNAR年度代表馬ラブミーチャンの半弟ダブルスター、2歳時には新潟2歳S(G3)の1番人気に支持されたクリーンエコロジーと、なんとも渋い、かつクセの強そうなラインナップとなった今年のアロースタッド新種牡馬。昨年はここで産駒が大活躍したリーチザクラウンが、社台スタリオンステーションに"栄転"している。
ド派手なスタリオンだけが主役ではない。ここから大きく羽ばたく種牡馬は現れるだろうか。
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