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【QE2世C】ネオリアリズム香港制圧
提供元:©サンケイスポーツ 5月1日(月) 05:03
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 第43回クイーンエリザベス2世カップ(30日、香港シャティン、8R、GI、3歳上、定量、芝・右2000メートル、優勝賞金1140万香港ドル=約1億5960万円=出走8頭)唯一の日本馬ネオリアリズムが、早め先頭から後続の追撃を振り切り、悲願のGI初制覇。このレースを日本馬が制したのは2002、03年のエイシンプレストン、12年のルーラーシップ以来、4度目。日本調教馬の海外GI35勝目となった。

 わき起こる“敵地”の歓声が称賛の嵐に変わった。ネオリアリズムが昨年12月以来、2度目の香港遠征で、6歳にしてついに国内外通じ、初のGIタイトルを獲得した。

 「途中から動いていく流れになって、難しさはあったけど、馬が頑張ってくれました。本当に、ビッグハート(強い気持ち)を持った馬だね」

 マジックマンの異名通りに変幻自在の騎乗を見せたモレイラ騎手が声を弾ませる。前半1000メートルの推定タイムが67秒3と日本では考えられないスローペース。だが、名手が判断よく“ひとまくり”で3コーナー手前で先頭へ。ここでリズムを取り戻すと、直線でも後続との差が詰まることなく、まんまと押し切った。

 初の海外遠征だった昨年12月の香港マイルは9着と大敗。堀調教師は「馬の学習能力に助けられました。前回よりもいい状態だった」と苦い経験を勝因のひとつにあげた。今回の勝利でJRAでは単独トップとなる海外GI6勝目となったトレーナーは「日本に帰って馬の状態を把握した上で、日本だけでなく、いろいろなレースを視野に入れたい」と今後について示唆した。

 2015年に豪GIのジョージライダーSを制した兄のリアルインパクトに続き、日本調教馬では初の“きょうだい海外GI制覇”のおまけもついた。同い年で同厩舎だった香港GI3勝馬モーリスは昨年引退。今度は遅咲きの大器が世界を席巻していく。(山口大輝)

★香港売り上げ

 今年のJRA・海外馬券発売第2弾となったクイーンエリザベス2世Cの売り上げは、7億9847万4700円だった。昨年12月に同じ香港で行われた香港スプリントの5億5326万200円より多く、香港マイルの8億9661万8800円には及ばなかった。JRAは「今回は少頭数のレースでもあり(売り上げの)苦戦も想定していました。中央競馬の発売が終了してからの売り上げがすごく伸びて、この数字になったのは健闘したといえるでしょう」と見解を示した。

ネオリアリズム 父ネオユニヴァース、母トキオリアリティー、母の父メドウレイク。栗毛の牡6歳。美浦・堀宣行厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。戦績18戦8勝(うち海外2戦1勝)。獲得賞金3億9315万9000円(海外1億5960万円)。重賞は2016年GII札幌記念、17年GII中山記念に次いで3勝目。クイーンエリザベス2世Cは堀宣行調教師、ジョアン・モレイラ騎手ともに初勝利。馬名は、「新現実主義。父、母名より連想」。

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