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【香港カップ】世界のモーリス圧勝で有終GI6勝!
提供元:©サンケイスポーツ 12月12日(月) 05:11
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 【香港11日=藤沢三毅、川端亮平】世界の強豪が集結して4つのGIが開催される香港国際競走がシャティン競馬場で行われ、メインの香港カップ(芝2000メートル)は断然の1番人気に推されたモーリス(美浦・堀宣行厩舎、牡5歳)がインから鮮やかに差し切って優勝。圧倒的な力を見せつけ、ラストランを飾った。6つ目のGIタイトルを手に入れ、今度は種牡馬として世界の注目を集める。

 強すぎる。世界が戦慄する衝撃の結末だ。大地を揺らす歓声に包まれ、モーリスが3馬身差の圧勝。鮮やかすぎる走りで引退の花道を飾った。普段はあまり表情を変えないムーア騎手も、コンビを組んでGI4連勝の相棒を笑顔でたたえた。

 「マイルで素晴らしい馬だけど、2000メートルではもっと素晴らしい。騎乗するたびに成長していて、乗っていてすごく楽しい」

 連覇を狙ったエイシンヒカリの大逃げに場内がどよめき、4コーナーで先頭からモーリスまでの差は10馬身以上。現地でも日本でも不安がよぎった。しかし、そんな差もハンデにすらならない。直線でインから力強く伸びると、並ぶ間もなく前をかわして後続を突き放し、最強馬のパフォーマンスを見せつけた。

 「直線で前があいてからはすごく反応が良かったし、最後は流すくらいの余裕があった」と英国の名手は絶賛。吉田和美オーナーも「4コーナーではいくら何でも間に合わないと思いました。でも、抜け出すときは、馬ではないような走りでした」と興奮気味に声を震わせた。

 昨年はマイル、今年はカップと、香港でも“2階級制覇”を達成。今年は5月のチャンピオンズマイル、10月の天皇賞・秋に続くGI3勝目で、2008、09年のウオッカ以来となる2年連続の年度代表馬という可能性も出てきた。

 来年からは北海道安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬入りすることが決定。大種牡馬サンデーサイレンス(SS)の死後も、ディープインパクトを筆頭にSS系が繁栄する中、SSの影響力が低いモーリスは貴重な存在だ。国内だけでなく、世界が注目する香港でGI3戦全勝という実績を思えば、世界中からのオファーも予想される。ノーザンファームの吉田勝己代表も「種牡馬としても世界から注目されるだろうし、活躍を期待しています」と壮大な夢を描く。

 日本競馬の至宝は、父となっても世界を驚かせるに違いない。伝説の続きは、モーリス2世に託される。 (藤沢三毅)

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