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vol.2 ダビスタ名人・横井顕/ピンポイントらレジェンドプレイヤーたちのダビスタ回顧座談会2016
執筆者:ウマニティ×ダビマス 2016年12月21日(水) 12:25
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ダビスタシリーズの最新作『ダービースタリオン マスターズ(以下、ダビマス)』は過去作の配合理論を踏襲するだけでなく、新しい配合理論も導入されている。かつて寝る間を惜しんで最強馬を生産したダビスタ名人たちが配合を語る!

――ダビスタといえば配合理論を駆使して強い馬を生産するのが魅力です。配合についての思い出を語ってください。

すい ニックス(※1)が導入されたのは、たしかダビスタⅡですよね。

ピン でも最強馬生産にニックスってあまり重要じゃなかった。

ギャ Ⅱは代重ね(※2)と戦績積み(※3)でしたね。それを発見したのが横井さん。

横井 いや、実際にはPC-98版で先にやっている人がいたよ。「スティールハート7代重ね」とか(笑)。

すい 危険な配合(※4)ってこと?

横井 そう。スティールハートだけを7代連続で種付けするの(笑)。

すい 普通「危険な配合です」ってコメントされたら種付けしなくない?

ギャ 9割のプレイヤーはやらない。説明書にも「ダメだよ」って書いてあったはず。

ピン ブリーダーズカップに健康は関係ないってプレイヤーが多かったから、プレステ版では仕様が変更されて、体質が低いとブリーダーズカップで活躍できなくなった(笑)。

横井 ダビスタⅢくらいまでは「危険な配合マンセー時代」でしたね。

パジ 初期の牧場運営だと、マチカネイワシミズ×オオシマナギサなんかも流行りましたよね。

ピン その配合が「多重インブリードが効くぞ」ってヒントになった。

横井 スピードクロスがいっぱいあればあるほど伸びるというのは、たぶん『ダビマス』でも変わらないよね。クロスが1本よりも2本とかのほうが伸びますもんね。7本とか8本とかはできないだろうけど。

パジ 実際、複数のクロスは手応えがありますよね。


▲ギャルソン氏のプロフィール
某大手ゲームメーカーの宣伝担当。1999年開催の「アスキー公式 ダービースタリオン99 ブリーダーズカップ」ディスタンス部門準優勝。PlayStation版『ダービースタリオン』では、当時競馬関連各誌で開催されていた誌上ブリーダーズカップにおいて、7冠(7誌で優勝)という偉業を成し遂げた有名馬トレプチェットを世に生み出した。


ピン 96になると多重インブリードに加えて、面白さ(※5)がないとダメっていうふうになった。

横井 スイフトスワロー×ワイルドアゲインで、危険・面白配合プラス多重クロス(※6)。

ピン 96から面白い配合が導入されて、最初はどんな効果があるかわからない状態だった。でも「面白い配合をやればいい馬ができるんじゃねえか?」って考えて、それだけをやっていたら、ポコッと初期の最強馬ホンキイトンク(※7)ができちゃった。

すい お父さんは何?

ピン サンデーサイレンスで6900万円。

すい 値段まで覚えているんだ(笑)。

ピン 96まではスピードと売却価格が連動していたから、6900万円っていうのはやっぱりビックリしたわけよ。半分寝ながらやってたけど、目が覚めちゃった。「うわー、何コレ!?」って(笑)。

ギャ ダビスタはそういうゲーム。突然、すごい馬が生まれて「うおーっ!」って(笑)。


▲パジ氏のプロフィール
ダービースタリオン64公式大会で準優勝。「考えた配合」をいちはやく解明、横井顕らとダビスタの攻略本を数冊手がけた。また、インターネット上で、当時最強クラスのダビスタのヘビィプレイヤーを一堂に集めた「プロ野球BC」を企画・運営した。


すい 考えた配合っていうのもありましたよね。

横井 セガサターン版。

パジ ボクのダビスタ史のハイライトは「考えた配合」ですよ。「考えた配合」を最初に解明して、インターネットに掲載したんですね。そしたら『ダビスタ全書』の攻略班がまだ謎を解いていない段階だったようで、「載せてあげる」って言われて。

すい そうだったんだ?

パジ そうですよ。それをつないだのがギャルソンさんで、「攻略本スタッフに話してやるよ」みたいな感じになって。隠すものでもないから、成立条件とかを載せました。ただ、サターン版には「考えた配合」と「見事な配当」っていう2つの新配合理論があったんですが、最強馬が生まれるのは「見事な配合」なんですよね。

横井 そう、見事と考えたが同時にリリースされたんだよね。

パジ 残念ながら、考えた配合は少し効果の高いニックスみたいな。ちょっとだけスピード・スタミナが上がるくらいの効果で、まったく最強馬理論にも出ないし、なんなら『ダビマス』ではもうなくなっていますから。

一同 (爆笑)

ピン そういえば、凝った配合ってなくなったの?

ギャ GOLDだけじゃない?

ピン あれ、解明するのが大変だったのに。

横井 正月明けの小田急ロマンスカーの車内で、ピンさんを問い詰めたもん。「これは凝ったになるんですけど、これは凝ったになんないんですよ。違いを見てくださいよ」とか。ビールを飲みながらずっとカラんでいたらしい。

ピン しんと静かなロマンスカーで、ずっとしゃべってんだよ! 「凝った配合」「凝った配合」って。次第に周りの客もみんな「凝った配合ってなんだろう?」って(笑)。


▲『ダビマス』の完璧な配合。この配合を行うと優秀な競走馬が産まれる確率が高いのではないかと考えられている。

―― 『ダビマス』でも過去作品の配合理論に加えて、新しい配合理論もあるようです。みなさん、現段階で気になっている配合はありますか。

パジ 『ダビマス』のニックスって昔のニックスとは少し違いますよね。

横井 そう!昔みたいにノーザンダンサー系とヘイルトゥリーズン系の組み合わせでニックスコメントが出る、という感じではないみたい。どう判定しているのかわからないんだけど、コメントが出るのは星(※8)が高い種牡馬のケースが多いらしい。

パジ まだ解明されていない。コレは誰かイカないですか(笑)?

横井 ニックスもまだ解明されていないけど、『ダビマス』リリース当初に始めたユーザーがガンガン進んでいるわけじゃないんだよね。結局、どうやって「AA」(※9)を出すんだってところで止まっているような感じがする。だから今からでもヤリコミ甲斐はあるだろうね。

パジ 代重ねをしていくと、スピードBとかAはけっこう生まれるんですよ。あとはスタミナをどうするかみたいな感じなんで、逆に繁殖牝馬のスタミナをAとかにしといて、スピードをハネさせるみたいな方がいいのかなぁ……。

ギャ スピードとスタミナをどうやって同時にそろえればいいのか、全然わかんない状態ですよね。

パジ 完璧な配合かつ★5~4の種牡馬の産駒がハネているのはわかってるんだけど、なぜハネているのかもちょっとわからないところがあって。

すい ユーザーが上げているスクショでAAとかは見たことはないの?

パジ 生まれてはいるんじゃないかなぁ。

ギャ それはやばいな(笑)。

パジ でもたぶん、徐々に同じAの中でもより高いところを引くみたいな、そういう戦いにそのうちなってくんだろうな。

横井 「これはAのマイナスいくつ」とか、細かいことが言われるようになる(笑)。

ピン そこはやっぱり、すいとこさんに愛馬診断してもらわなきゃ(笑)。

一同 (爆笑)

>> vol.3 「ダビスタ名人・横井顕/ピンポイントらレジェンドプレイヤーたちのダビスタ回顧座談会2016」へ続く。


(※1)相性のいい父と母父の配合。産駒のスピードとスタミナが少し底上げされる。
(※2)同種牡馬や同先祖を何代にもわたって交配し続ける攻略法。
(※3)レースで勝てば勝つほどブリーダーズカップでの能力が上がった。
(※4)極端な近親交配。種付けしようとすると、ゲーム内で牧場長が「危険な配合です」とコメントする。
(※5)面白い配合。
(※6)クロス=インブリード
(※7)ピンポイント氏が生産した『ダビスタ96』で、面白い配合を取り入れた初期の最強馬。
(※8)『ダビマス』の種牡馬のレア度。現在、星5~1まで5段階の評価がある。
(※9)『ダビマス』の馬体解析における「スピードA、スタミナA」の判定。



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